DIARY たぶん XHTML 1.0 Transitional です。
Valid XHTML 1.0!

[メモ帳]

Xenosaga
げんしけんKidsStation
天上天下MADHOUSE
光と水のダフネ
ゆめりあ:(KidsStation)
すてプリ:(KidsStation)
みさきクロニクル:(BS朝日)
マリ見て:(テレ東)
ワるきゅーレ
京極夏彦 巷説百物語:(KidsStation)
君が望む永遠:(KidsStation)
D.C. ダ・カーポ:(KidsStation)
ストラトス4:(KidsStation)
真月譚 月姫:(Animax)



# 兼 『グチ言う三』 つくば市 仮設出張所『にぃそリンク』 /dev/alphamyu /dev/alphamyu

=== 以下のサイトも併せてご覧になるとより一層お楽しみ頂けます ===
日記: RoseGray SocietyYet Another Satelliteいわもとさんの日記
アンテナ: 撫子つゆだくヲレ一覧さおりなすーす−しおりん
ひよりんひかりん
グチ言う三: 石川・野々市支部筑前前原支部品川支部
ポータル: 楽画喜堂放蕩オペラハウスはねかのイニシャルGぷらちなCG定点観測
部活動: アイス部 ギラン・バレー部 みかんの皮らせん状にむく同盟
キーワード: 同人、ギャルゲー、コスチューム、にぃそっくす、ツール・ド・フランス、静岡

20世紀の記録は破棄されました
2001 [01] [02] [03] [04] [05] [06] [07] [08] [09] [10] [11] [12]
2002 [01] [02] [03] [04] [05] [06] [07] [08] [09] [10] [11] [12]
2003 [01] [02] [03] [04] [05] [06] [07] [08] [09] [10] [11] [12]
2004 [01] [02] [03] [04] [05] [06] [07] [08] [09] [10] [11] [12]
2005 [01] [02] [03] [04] [05] [06] [07] : [最新]

直接このページに来られた方は、 "499ls" HOME の方もお立ち寄り下さいませっ。
499 light seconds
掲示板はここ… ⇒

File:20050724 ツール月間

今週のツール

[05/07/19 Stage16] 「おつかれ!ペレイロ」

ステージ優勝:オスカル・ペレイロ(PHO)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング
ドサル・ルージュ:オスカル・ペレイロ(PHO)

最後の山岳ステージ。この日も10人ほどが集団から逃げを図った。
中盤過ぎの超級山岳を越えればあとは60kmの下り。その中を4人が逃げる。

O・ペレイロ(PHO)はこれまでのステージで何度もがんばったものの
直前で逆転されてきたが、今日、ついに最後のスプリント勝負で先頭に踊り出た!
勝利を確信したペレイロはこぶしをあげてゴール(判定写真にも写っている)。

総合争いの選手は、途中途中でヴィノやバッソが揺さぶりをかけるが、
ランスはそんな攻撃に影響されることなく無難にゴール。順位は変わらず。
これまでに幾度も見たランスの山岳頂上優勝をもう一度見たかったものだが、
今年のツールでは結局拝められなかった。そういえば未だステージ優勝してないじゃん!

[05/07/20 Stage17] 「ディスカバリー強し!」

ステージ優勝:パオロ・サヴォルデッリ(DSC)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング

前日とは打って変わって今日は平坦コース。
こんなコースは集団ゴールだろうと思いきや、
前日が山岳だったからだろうか、今ツール最長だからだろうか、
17人の先頭集団とプロトンとの差がなんと20分
優勝争いは早々にこの17人に絞られてしまった。

そんな中、終盤の3級山岳の手前で4人が飛び出した。
ゴール前のスプリント争いの結果、ジロの勝者であるP・サヴォルデッリ(DSC)が制した。
ランス、ヒンカピー、新人賞のポポヴィッチ…、ディスカバリーはなんと選手層が厚いのだろう。
そう思わせるディスカバリー勢の3勝目だった。

[05/07/21 Stage18] 「『ジャラベール峠』攻略」

ステージ優勝:マルコス・セラーノ(LSW)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング

舞台は中央山塊。アルプスやピレネーほどではないが中級の山岳ポイントがあり、
コースの途中では完成直後の世界最高架の橋ミヨー橋の下もくぐる。
そして、かつてローラン・ジャラベールがこのコースで優勝した際に駆け抜けた『ジャラベール峠』と呼ばれる
ゴール前の10%の急勾配が今日の勝敗の鍵になった。

今日もやはり10人程の先頭集団がエスケープに成功。
この日はベルギーの祝日ともあって、アクセル・メルクス(DVL)が特にはりきるものの、
ヴォクレール(BTL)やヴァスール(COF)も食らい付く。

そしてゴール手前のジャラベール峠、ここでM・セラーノ(LSW)が飛び出すが、残りの2人はついていけない。
登りに強いセラーノはそのまま一人で大通りを凱旋し、両手を挙げて初勝利を勝ち取った。
続いてヴァスール、メルクスがゴール。メルクスは今日も報われず。

プロトンでは、ランス、バッソ、ウルリッヒは無難にこなすものの、
3位ラスムッセンがウルリッヒに37秒追いつかれ、ヤンは3位入賞に希望をつなげた。

[05/07/22 Stage19] 「大ベテランの奮闘」

ステージ優勝:ジュゼッペ・グエリーニ(TMO)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング
ドサル・ルージュ:サンディ・カザール(FDJ)

今ツール最短ステージ(153.5km)ではあるものの、起伏は激しいコース。
明日は個人TTであるため、最後のチャンスとばかりに何人ものアタックが仕掛けられる。

結局逃げられたのはS・カザール(FDJ)、J・グエリーニ(TMO)、O・ペレイロ(PHO)、F・ペッリツォッティ(LIQ)。
終盤まで協調体制で逃げ切る。
しかしゴール手前でグエリーニがアタック。 ペレイロは暫定総合順位10位をすでに獲得していたため、無反応。
一方カザールは残りの2人の牽制にあってタイミングを逃してしまった。
35歳のベテラン、グエリーニはたった一回のアタックの成功で自身6年ぶりのツール二勝目を勝ち取った。

集団は何事もなくゴール。集団のスプリント争いはマキュアンが制したが、
ポイント賞は未だハスホフト。マキュアンは21pの差を埋められるのか?

[05/07/23 Stage20 ITT] 「最後のステージ優勝」

ステージ優勝:ランス・アームストロング(DSC)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング

これまで一勝もしていないアームストロング。もし一勝を挙げるなら今日の個人TTしかない。
彼にしても、ファンにしても、ここはぜひ有終の美を飾って欲しいところである。

また、3位争いも熾烈である。3位ラスムッセンに対し4位ウルリッヒ。
TTならどう考えてもウルリッヒに軍配が上がってしまうが、その差は2分49秒。
ヤンはその差をひっくり返せるかが今日のもうひとつの見所であった。

レースは総合順位最下位から進め、最後は総合1位アームストロング。
4位ヤンの出走の後に3位ラスムッセン出走。しかしラスムッセンは緊張していたのか、
4km地点のロータリーで転倒し、それがたたってウルリッヒとの総合のタイム差がひっくり返されてしまった。
しかし不運は続く。その後マシントラブルで後輪交換、自転車交換の間に
3分遅れで出走した2位バッソに追い越さる。完全に集中力が切れたのか、
その後ゆるいカーブでコースアウトし道路脇の草むらに頭から突っ込む始末…
そしてついには6分後出走の1位ランスにさえ追い越されてしまった。
今まで順調だったラスムッセン、完走はしたものの総合順位が総合7位まで落ちた。

ウルリッヒはラスムッセンは追い越したものの、バッソのタイムまでは越えられなかった。
バッソは苦手のTTを見事克服し、今年はランスに追い越されることもなくがんばった。

そしてランス・アームストロング。ウルリッヒに23秒の差をつけての勝利。
最終TTでは過去6年のうち5勝1敗(2003)という圧倒的な成績を残しての最後の勝利であった。

[05/07/24 Stage21] 「ファイナルステージ」

ステージ優勝:アレクサンドル・ヴィノクロフ(TMO)

マイヨジョーヌ:ランス・アームストロング(DSC)
総合2位:イヴァン・バッソ(CSC)
総合3位:ヤン・ウルリッヒ(TMO)

マイヨヴェール:トール・ハスホフト(C.A)
マイヨアポア:ミカエル・ラスムッセン(RAB)
マイヨブラン:ヤロスラフ・ポポヴィッチ(DSC)
ドサルルージュ:オスカル・ペレイロ(PHO)

ツール7連覇をほぼ手中にしたランス・アームストロングにとって選手最後の日がきた。
我々にとっても彼がレースを走る姿を見るのが最後であり、何か切ない気持ちである。

今日でツールは終わり。マイヨ・ジョーヌ、マイヨ・アポアはほぼ確定したが、
ポイント賞だけは今日ゴールしてみないとわからない。ハスホフト、オグレディ、マキュアンは?

シャンゼリゼのゴールは例年スプリントゴールになるが、今日は雨。
シャンゼリゼに入ってからパンクやスリップが続出し、コーナーも慎重になってしまう。
一時はいつものシャンゼリゼではないと思ったが、周回を重ねるたびに雨はやみ、路面は乾き、
いつもの晴れのシャンゼリゼが戻ってきた。

しかし最後だけは違っていた。それまで数人が逃げては吸収されるのを繰り返していたが、
残り一周、B・マクギー(FDJ)が飛び出し、ヴィノクロフ(TMO)、カンチェラーラ(FAS)がそれを追う。
残り1km、集団との差は十分、もしかしてこれは逃げ切れるか?

最後のストレート。逃げるマクギーと付けるヴィノ。そして…逆転!
勝利を確信したヴィノが渾身のガッツポーズでゴール!

大方がスプリント争いになるかと予想していた中、誰がヴィノクロフの優勝を予想しただろうか。
ヴィノは今日の途中の2つのスプリントポイントでタイムを稼ぎ、
この総合優勝で総合順位を上げ、総合5位となった。

4位争いはポイント賞争いとなり、マキュアン、オグレディ、一人置いてハスホフトがゴール、
マイヨヴェールはハスホフトのものになった。

集団は特に何事もなくゴール。この瞬間、ランス・アームストロングの総合優勝7連覇が決定した。



表彰式、いつのまにか日が差し込む中、凱旋門をバックにポディウムで各賞の表彰が行われる。

ステージ優勝:アレクサンドル・ヴィノクロフ。シャンゼリゼでステージ優勝の表彰を受けるヴィノ。
これまでのステージ、山、平地を問わず何度もアタックをかけるヴィノの姿はまさに燃える男。
感動した、の一言である。来年の新天地でのエースとしての活躍が楽しみである。

マイヨ・ヴェール:トール・ハスホフト。当初はトム・ボーネンが手中にしていたが、
そのリタイア後にジャージを引きついだハスホフトが最後まで守ったことになった。
だがオグレディやマキュアンらのライバルとの争いは白熱した。

マイヨ・アポア:ミカエル・ラスムッセン。ラスムッセンの第9ステージの感動のゴールやその後の山岳の走りは、
去年までの常連だったヴィランクの跡を見事に引き継いだと言えよう。

マイヨ・ブラン:ヤロスラフ・ポポヴィッチ。ランスのアシストとして働いた結果のマイヨ・ブラン受賞だが、
過去の新人賞受賞者はその数年後に総合にからむ選手になるので、将来が楽しみである。

総合3位:ヤン・ウルリッヒ。おとといまで4位であり、今年もポディウムに立てないのかと思ったが、
前日の得意のTTでラスムッセンを抜いて何とか3位に立つことが出来た。
ランスの7連覇に常に絡んできた(2002以外)ライバルとして、存在感はいまだ大きい。

総合2位:イヴァン・バッソ。この数年は力をつけてきてランスの新しいライバルとして台頭した。
ランスをついに越えることはなかったが、来年以降の新しいマイヨ・ジョーヌ候補には違いない。

そして総合1位マイヨ・ジョーヌ:ランス・アームストロング。偉大なる覇者。
凱旋門を背に黄色のジャージを7年連続で着ることになるが、これが最後の姿と思うと、感慨深いものである。
この偉大なマイヨ・ジョーヌを越える選手が再び出てくるのか分からないが、
少なくとも言えるのは、今日、ランス・アームストロングは伝説になった、ということであろう。

来年は誰がマイヨ・ジョーヌを着るのか。バッソ?ヤン?オグレディ?ヴィノ?
今の段階では誰にでもチャンスがある気がするが、それは来年の楽しみにして、
今はランス・アームストロングの雄姿を記憶にとどめることにしよう。


File:20050718 ツール月間

今週のツール

[05/07/12 Stage10] 「ディスカバリー山岳列車」

ステージ優勝:アレハンドロ・バルベルデ(IBA)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング

一級山岳が2つ、しかも2つ目はクールシュヴェルの山頂ゴール。
過去ヴィランクとパンターニが優勝した由緒ある地である。

この日はまさにディスカバリーの日であった。この日のアシストたちは
第8ステージとは打って変わって完璧な働きをし、この「ディスカバリー山岳列車」
クールシュヴェルの坂で力強くアームストロングを引っ張っていった。
一方、エラス、ベロキ、バッソ、モロー、ヴィノ、クレーデン、そしてヤン…
ランスのライバルたちがわらわらと落ちていく。全くふがいない…

アシストに守られて楽々と登ったランスについていけたのは
結局アレハンドロ・バルベルデ(IBA)、フランシスコ・マンセボ(IBA)、
そしてマイヨ・アポアのM・ラスムッセン(RAB)。
山頂のゴールでは、最後に飛び出したバルベルデにゴールを譲る形となった。

バルベルデはマイヨ・ブランも獲得し、将来が期待される優勝であったが、
今日はやはりランスとその仲間たちの圧倒的な強さが目立った一日だった。

なお、先日のマイヨ・ジョーヌであったI・フォイクト(CSC)は早々にグルペットとなり
1ステージでマイヨを手放すことになった。

[05/07/13 Stage11] 「復活」

ステージ優勝:アレクサンドル・ヴィノクロフ(TMO)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング

マドレーヌ峠(超級)、テレグラフ峠(1級)、そしてガリビエ峠(超級)
超有名なツールの難関を通過する豪華なステージ。
ここを力強く走り抜けたのは、前日とは見違える走りをしたA・ヴィノクロフ(TMO)であった。

中盤、オスカル・ペレイロ、サンチャゴ・ボテーロ(PHO)とともに先頭に飛び出すが、
この3人の中でもヴィノは最も安定した走りを見せ、ガリビエ峠(2645m)では単独で走破することも。
この日のゴールは峠から40km先であったため、ついて来たボテーロを待って2人で逃げ切りを図ったが、
ゴールスプリントは結局ヴィノが制した。

前日のタイムロスが響き、ランスとの差はあまりつまらなかったが、
精神的にはかなりのものを補うことが出来た勝利だったのではないか。

3位争いでは、C・モロー(C.A)が制し、総合でも3位につけた。
一方、フォイクト(CSC)が制限タイムをオーバーし、ツールを去ってしまった。

[05/07/14 Stage12] 「フランス革命記念日」

ステージ優勝:ダビド・モンクティエ(COF)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング
マイヨヴェール:トール・ハスホフト(C.A)

この日、マイヨヴェールのT・ボーネン(QST)が連日の落車の結果、リタイアしてしまった。
マイヨヴェール争いは急転、マキュアンにもチャンスがめぐってきた。

7・14、キャトーズ・ジュイエ、フランス人選手にとってこの「フランス革命記念日」は最も特別な日である。

過去、ローラン・ジャラベールが勝利し、昨年は偉大なる山岳王リシャール・ヴィランクが涙の感動的優勝を遂げたが、
ヴィランク引退後の今年は誰がその栄誉に預かれるか、または外国選手に奪われるか?

そんな期待にこたえたフランス人はダビド・モンクティエ(COF)

昨日の超級山岳コースとは異なり、中級の山岳が連なる今日のコース、
序盤から10人前後のグループが飛び出るが、中盤でモンクティエが一人飛び出しに成功。
アクセル・メルクス(DVL)ら残りは牽制したまま動けず、結局これが勝敗を決してしまう。

終盤、第二グループ7人の中にいたメルクスは、なんとか20秒先にいるモンクティエに追いつこうとするが、
残りの6人の意思が合わず、結局差がつめられない。そうこうしているうちにモンクティエとの差は開くばかり。
その結果、フランス人によるフランス人のための勝利が実現した。
なお、後続の7人による2位争いは、これまたフランス人のサンディ・カザール(FDJ)が制し、フランス人のワンツーフィニッシュとなった。

モンクティエの表彰の時、なんとヴィランクがプレゼンターとして登場
新しいフランス人ヒーローをねぎらったのは粋な計らいと言えよう。しかしちょっと太ったかヴィランク。

総合争いは全く順位に変動なし。ラスムッセンもおとなしめの走りだった。

マイヨ・ヴェール争いでは、トール・ハスホフト(C.A)とスチュワート・オグレディ(COF)
それぞれ9位と10位に入り、ハスホフトがオグレディとの差を広げた。

[05/07/15 Stage13] 「ピレネーまでの道」

ステージ優勝:ロビー・マキュアン(DVL)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング
マイヨヴェール:トール・ハスホフト(C.A)

今日はアルプスからピレネーへの移動コース。
フレッチャ(FAS)やヴォクレール(BTL)らが長い逃げ集団を形成したが、
終盤プロトンに追い込まれる。

そのプロトンからシルヴァン・シャヴァネル(COF)が抜け出しに成功、
それを先頭集団のクリス・ホーナー(SDV)が追走して、ゴールに向かうが、
最後のコーナの直後、ゴール前たったの250m手前でつかまってしまった。

結局最後はスプリンターたちのパワーシュート、
それを制したのはR・マキュアン(DVL)、自身初のステージ3勝目だった。
マキュアンはじりじりとスプリントポイントを詰め、ハスホフトに22ポイントまで迫った。

上位の総合順位に変動はなし。ただし、第10ステージで優勝し総合5位だった
A・バルベルデ(IBA)が怪我でリタイアしてしまった。

[05/07/16 Stage14] 「ピレネー突入」

ステージ優勝:ゲオルク・トーチニヒ(GST)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング
ドサル・ルージュ:G・トーチニヒ(GST)

いよいよピレネーに突入、終盤に超級山岳を越え1級山岳山頂でゴール。
序盤に10人がエスケープしたが、超級山岳の手前でゲオルク・トーチニヒ(GST)が単独で逃げ切り。
その日が誕生日だったスペイン人、S・ガルゼッリ(LQB)もがんばったものの、結局遅れをとってしまった。

一方、後続集団ではT-モバイル勢を中心としたアームストロング包囲網が攻撃を仕掛けていた。
ディスカバリーのアシストがいなくなったのを見計らって、ヴィノクロフらが揺さぶりをかけた結果
ラスムッセンなどが脱落し、最後はランス、ヤン、バッソの3人のエース争いになった。

彼らの前を行くトーチニヒは結局213kmを逃げ切り、感動のステージ初優勝。
オーストリア人として74年ぶりの勝利でもあった。

エース争いはほぼ去年と同じ展開。ウルリッヒをちぎり、
バッソを最後まで抑えたアームストロングが2位でゴールし、ラスムッセンとの差を更に63秒広げた。

[05/07/17 Stage15] 「今ツール最難関ステージ」

ステージ優勝:ジョージ・ヒンカピー(DSC)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング
ドサル・ルージュ:オスカル・ペレイロ(PHO)

ランスをして「最難関」と言わしめた第15ステージ、
なにしろ越える山岳が2級、1級、1級、1級、1級、超級(山頂ゴール)、
平均斜度は7%以上、最高斜度は8〜10%
という、
高低図を見るだけでも吐き気がするどえらいコース。

そんなコースではきっとランスの優勝、2001年のガッツポーズゴールが見られるだろう
(そしてヤンやバッソは今日もランスを越えられないだろう)と思ったら、
今日の主役はランスではなく、 彼を長年支えてきたアシストのジョージ・ヒンカピー(DSC)だった。

今回、序盤で14人が飛び出し、後続に19分もの差をつけた。その中にヒンカピーも入っていたが、
ここまで差が開くとランスは総合争いのライバルとの差が開かないようにするだけでよい。
結局この日のステージ優勝は14人に絞られた。

最後の1級峠を越えるころには4人に絞られ、ゴール前4kmでオスカル・ペレイロ(PHO)がアタック、
そこをすかさずヒンカピーが追う。
しかしヒンカピーは体力を温存しており(意地悪な言い方をするとエスケープ集団の先頭交代に加わっていない)、
1対1のゴール争いの結果、ペレイロを抜き去りステージ初優勝。
予想外の結果だったが、長年ランスに仕えてきた忠実なアシストとしてのご褒美といえよう。

ペレイロはせっかく長い距離を引っ張ってきたのに最後でヒンカピーに抜かれたのは
内心腑に落ちないだろうが、これもチームレースの力学、仕方がないことである。
今日も昨日も「お疲れペレイロ」だったが、明日はきっといいことがあるだろう。

一方、プロトンの争いでは、これまでに何回も見てきたヴィノの揺さぶりと
その結果のラスムッセン脱落、そしてランス、ヤン、バッソの一騎打ち。
しかしバッソとランスの利害関係が一致したのか、バッソの揺さぶりで遅れたウルリッヒを尻目に
この2人はランデブーしながら5位6位でゴール。

遅れをとったラスムッセンは総合3位に転落、一方バッソは2位に浮上
ランスは2位バッソに2分46秒差があり、このまま何もなければ7連覇はほぼ確実となった。

ウルリッヒはラスムッセンに2分49秒差の4位、せめて表彰台に立つにはもうこれ以上の差は許されない。


File:20050711 破壊王よ永遠に

おくやみ

破壊王の復活を見たかったでした。南無。


File:20050710 ツール月間

今週のツール

備忘録代わりで申し訳ない。

[05/07/02 Stage1 ITT] 「ダークホース」

ステージ優勝:ディヴィッド・ザブリスキー(CSC)
マイヨジョーヌ:D・ザブリスキー

チームCSCの一人目として19番目に出走したツール初出場のザブリスキーは、
なんとそのままラスト出走のディフェンディングチャンピオンの
ランス・アームストロング(DSC)の記録をも抑えて優勝。
また平均速度 54.680km/h は、1989のグレッグ・レモンの記録(54.545km/h)を
塗り替えるツールタイムトライアル最高速記録となった。

アームストロングはスタート直後にペダルを踏み外し、
結果ザブリスキーに2秒差で2位となったが、まずまずの出だし。
もしペダルトラブルがなければどうなっていただろうか…

ヤン・ウルリッヒ(TMO)は、1分遅れでスタートしたアームストロングに
途中であっさり抜かれてしまう。今年もランスの独壇場となるのか…。

[05/07/03 Stage2] 「マイヨ・ヴェール争奪戦」

ステージ優勝:トム・ボーネン(QST)
マイヨジョーヌ:D・ザブリスキー

ラストのスプリント勝負では、ロビー・マキュアン(DVL)が早く飛び出しすぎ、
カウンターでボーネンが勝利。マイヨ・ヴェールも獲得。

途中の山岳ポイントでは、去年の中盤の10日間をマイヨ・ジョーヌで走った
困り顔がチャームなトマ・ヴォクレール(BTL)が終始ポイントを集めてマイヨ・アポアを獲得。
彼はこれで総合・山岳賞・新人賞の各ウェアを着たことになり、残すはマイヨ・ヴェール?

[05/07/04 Stage3] 「ヘッドバット」

ステージ優勝:トム・ボーネン(QST)
マイヨジョーヌ:D・ザブリスキー

スプリント勝負でボーネン2勝目。なおこの際、3位のマキュアンが
2位のスチュワート・オグレディ(COF)に「ヘッドバッド」を食らわせて
進路妨害をしていたとして186位に降格
マイヨ・ヴェール争いもボーネンに差をつけられてしまう。

この日の敢闘賞エリック・デッケル(RAB)の年甲斐もないマイヨ・アポア奪取もかすむ
マキュアンのこの珍騒動はツール史に長く語られる予感。

[05/07/05 Stage4 TTT] 「ズルむけのマイヨ・ジョーヌ」

ステージ優勝:ディスカバリー・チャンネル プロサイクリングチーム
マイヨジョーヌ:L・アームストロング

この日は、これまでのチームタイムトライアルの最高速記録:1995 ゲヴィス・バラン 54.930km/h
複数のチームがあっさり塗り替える高速勝負になり、優勝のDSCチームは新記録 57.324km/hを樹立した。

一方、マイヨ・ジョーヌのザブリスキーを擁するチーム CSCは、61km地点でDSCに2秒上回っていたものの
ゴール前1.3km地点でザブリスキーがまさかの落車。結果、CSCはDSCに1.97秒及ばず無念の2位。
マイヨ・ジョーヌもアームストロングに奪われてしまった。
T-モバイルチームは35秒差の3位で、ウルリッヒはアームストロングに1分36秒差を付けられてしまう。

[05/07/06 Stage5] 「アイ アム マキュアン!」

ステージ優勝:ロビー・マキュアン(DVL)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング

ラストのスプリント勝負に持ち込まれ、ボーネンとマキュアンの勝負。
ボーネンの仕掛けが早すぎたのか、マキュアンが半輪差で刺して今ツールステージ初優勝。

ゴール後、カメラに向かって両手で自分の胸を何度も指差すガッツポーズ。
第3ステージでの降格処分の鬱憤を晴らすかのような「アイ アム マキュアン!」ポーズも、 ヘッドバットと合わせて記憶に残ることだろう。

[05/07/07 Stage6] 「ゴール前の悲劇」

ステージ優勝:ロレンツォ・ベルヌッチ(FAS)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング
ドサル・ルージュ:クリストフ・マンジャン(FDJ)

雨の中、ゴール地点のナンシー出身のクリストフ・マンジャン(FDJ)が残り15kmで飛び出し、
故郷に錦をかざるべく奮闘。しかしQSTとDVLがコントロールする集団が迫る。

悲劇は1km前。雨の直角コーナで路面にタイヤをとられてまさかの転倒
それにつられて後続の集団がわらわらと落車。マキュアン、ボーネンが足止めされる…

しかし、落車直前に集団を飛び出してマンジャンの後ろをつけていたヴィノクロフ(TMO)が
間一髪で落車を免れ、その後ろのロレンツォ・ベルヌッチ(FAS)が するりとトップに躍り出てそのままゴール。

マンジャンは敢闘賞ドサル・ルージュを獲得したものの、左目を骨折するほどの怪我。
(次の日のレースには骨折を知らずに出走したが、結局第8ステージ前にリタイア)。
模範的なベテラン選手のしかも地元での数少ないチャンスにこのような酷な結果が待っているとは、なんとも厳しい世界である。

[05/07/08 Stage7] 「ドイツゴール」

ステージ優勝:ロビー・マキュアン(DVL)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング
ドサル・ルージュ:ファビアン・ウェーグマン(GST)

今日のゴールはドイツのカールスルーエ。ドイツ勢がどこまでがんばれるかというところ、
ドイツチーム:ゲロルシュタイナー(GST)のドイツ人、ファビアン・ウェーグマンが中盤を独走し、
途中の山岳ポイントを取得してマイヨ・アポアとドサル・ルージュとドイツ人の歓声を獲得した。

一方、スプリント争いでは1位ボーネンが2位ハスホフトとポイント争いだったが、
ゴールスプリントを制したのは、第5ステージ優勝のマキュアン。ポイント賞争いに復活のツール2勝目である。

[05/07/09 Stage8] 「9.6mm、2万分の1秒差」

ステージ優勝:ピーター・ウェーニング(RAB)
ステージ2位:アンドレアス・クレーデン(TMO)
マイヨジョーヌ:L・アームストロング
マイヨ・アポア:M・ラスムッセン(RAB)
ドサル・ルージュ:P・ウェーニング(RAB)

優勝争いは、わずか9.6mm、2万分の1秒差だった。

3級4つ、2級1つの山岳を越えるコースの中、最初の4つの3級山岳は
ミカエル・ラスムッセン(RAB)が荒稼ぎしたが、
最後の2級山岳を控え、先頭集団から飛び出したのがピーター・ウェーニング(RAB)
30km手前でファン・アントニオ・フレッチャ(FAS)ら残りの6人をおいてそのまま独走態勢に入る。

後続集団はアームストロングにコントロールされていたが、20km手前でA・ヴィノクロフ(TMO)、
クリストフ・モロー(C.A)、アレハンドロ・バルベルデ(IBA)が次々にアタックをかける。
DSCのアシスト勢がついていけない中、アームストロング自らライバルらをやっとで抑えるが、
ノーマークだったアンドレアス・クレーデン(TMO)の飛び出しを許してしまう。

クレーデンはそのまま集団からの逃げ切りに成功し、2級山岳直前で先頭のウェーニングを捕らえ、
そのまま山岳を1位で通過、20ポイントをかっさらってしてしまう
(なお3位はラスムッセン、この日32点を取りマイヨ・アポアを獲得する)。
残りは下りのみ。逃げる二人、追いかけるグループ・アームストロング。

しかし最短7秒差も詰まらず、しかもやがて後方グループが牽制しあう中、
グループとの差は広がり始め、二人はついに逃げ切り成功。
引っ張るクレーデン、ぴったりつけるウェーニング。

ついに勝負はゴール前。直前でウェーニングが泡を吹きながら飛び出しクレーデンに並ぶ。
渾身のスプリント勝負でハンドルを投げる二人、勝ったのはどっちだっ!

ビデオ再生ではほぼ横一線。勝敗は写真判定に持ち込まれ、
ツール史上最短差の9.6mm、2万分の1秒差で、ウェーニングがツール初優勝となった。

総合狙いでは、この日、イエンス・フォイクト(CSC)がタイムを稼いで総合2位。
CSCは10位以内にボビー・ジューリック、イヴァン・バッソ、カルロス・サストレの4人、
またT-モバイルもヴィノクロフ、ウルリッヒ、そしてクレーデンの3人が入り、
山岳ステージでアームストロングをどこまで包囲出来るか。

[05/07/10 Stage9] 「新山岳王 誕生/美しき友情」

ステージ優勝:M・ラスムッセン(RAB)
マイヨジョーヌ:イエンス・フォイクト(CSC)
総合2位:クリストフ・モロー(C.A)
マイヨ・アポア:M・ラスムッセン(RAB)
ドサル・ルージュ:M・ラスムッセン(RAB)

今日からいよいよ本格的なアルプス山岳ステージ。

3級4つ、2級1つ、今ツール初の1級山岳1つの山を越えて平地でゴールを迎えるコース。
スプリンターはしばらくお休み。シャンゼリゼまでたどり着かなければならない
ボーネン、マキュアンらは制限タイムに間に合うためにグルペットになりながらのゴール。
一方、11年連続で山岳ステージでリタイアしているヤン・キルシプー(C.A)は、
昨日の山岳ステージを何故かゴールしていたものの、やっぱり今日のステージでリタイア
そういえば第一ステージ優勝のザブリスキー(CSC)、昨日のレースの制限時間を
ぎりぎり1分前でクリアしたものの、今日のステージでリタイアしてしまった。

そんな中、レースでは序盤からマイヨ・アポアのラスムッセン(RAB)が飛び出し、山岳ポイントを次々と収集していく。
当初ダリオダビド・チョーニ(LIQ)と走っていたものの、やがて独走をはじめる。

ラスムッセンの後ろでは、フォイクト(CSC)、モロー(C.A)ら6人が第二集団を形成し、
その後方集団ではディスカバリーがコントロールし、T-モバイル、CSCのライバルを牽制する。
終盤、第二集団でフォイクト(CSC)とモロー(C.A)が飛び出し、協力しながらアームストロングとの差を広げる。

フォイクトとモローも、グループ・アームストロングから数分差をつけており、
このままゴールすればフォイクトがマイヨ・ジョーヌを奪取となる…、と思いきや、
なんとゴール前約20km付近でフォイクトがパンク…、なぜ神はDSCに運を与え、CSCに試練を与えるのか…
しかしここに救いのモロー、フォイクトを待っていた。結果、ロスを1分以内に抑えた。美しき助け合い精神。

一方、ゴール前15kmで後方集団ではコフィディスがなぜか先頭を引く
監督は「オグレディのスプリントポイントのため」と言っていたが…、
ゴール前5kmでフォイクト・モローと後方集団との差が3分50秒に開いていた。
…もしかしてコフィディスは先頭を引いておきながら実はタイムを抑えていたのか!?
もしかしてコフィディス、同じフランス人のモローのためかっ!コフィディスは三味線引きをしてたのかっ!!

真偽はともかく、ディスカバリがやっと先頭を引くが、時すでに遅し、
フォイクト・モローとアームストロングとの差はついに二人を暫定総合1位と2位に押し上げる!

そんな2人のさらに4分先を走るラスムッセン、実はディスカバリーの集団引き以上の驚異的な速さで逃げていた。
167kmの大逃げの末、力強いペダリングを最後まで休めることなく、大歓声の中、手を広げ天を仰ぎながらゴール。
昨年のマイヨ・アポアで、引退したフランスの英雄リシャール・ヴィランクの後継者は、
こうして新しい英雄となった。

フォイクトとモローもアームストロングとの差を広げるべく、先頭交代しながら懸命のペダリング。
ラストは…フォイクトが途中のパンクを待ってくれたモローに先頭を譲り、それぞれ2位、3位でゴール。なんという美しき友情。

後続のスプリント勝負では、オグレディが4位でゴール。コフィディスは一応目的を達した模様。
アームストロングは総合3位に後退。一方ラスムッセンが何と総合4位
だがアームストロング、この後退は、今後の山岳ステージに自信がある現れ、いわゆる想定内なのだろうか。

ちなみにグルペットの皆さん(別名、マキュアン友の会)は無事に制限時間内でゴール。
マキュアンは山岳ゴールとかだと、ふてくされながらウイリーでゴールするのですが、
今年はいつやってくれるのでしょうか…


チーム略称(登場分のみ)

BTLブイグテレコム(FRA)旧ブリオッシュ ラ ブーランジェール
C.Aクレディ アグリコル(FRA)
COFコフィディス ル クレディ パル テレフォン(FRA)
CSCチームCSC(DEN)
DSCディスカバリー・チャンネル プロサイクリングチーム(USA)旧 USポスタルサービス
DVLダヴィタモン・ロット(BEL)
FASファッサボルトロ(ITA)
FDJフランセージュ デ ジュ(FRA)
GSTゲロルシュタイナー(GER)
IBAイリェスバレアレス・ケスデパーニュ(ESP)旧 バネスト
LIQリクイガス・ビアンキ(ITA)新チーム
LSWリバティーセグロス・ウルトチーム(ESP)旧 ONCE
PHOフォナック・ヒアリング・システムズ(SUI)
QSTクイックステップ(BEL)
RABラボバンク(NED)
SDVサウニエルデュバル・プロディール(ESP)
TMOT-モバイル チーム(GER)


File:20050706 仕事がきついです…

近況報告

最近出張に残業にで何も出来てません…、夏コミ大丈夫なのか。
あと3枚描きたいところだが1枚で力尽きそう…、誰か埋めてください(ぉぃ

残業帰り後のツール・ド・フランス観戦だけが唯一の楽しみです。
#JSportsのツールページの掲示板にたまに出没してます。

まだ序盤なのですが、ボーネンの2勝以上にマキュアンのヘッドバットがツボにきてます。

「バカ世界地図」でおなじみの「借力」に「ご当地の噂」というのを発見。

私の出身地である静岡の噂を見てみた…
え、筆入れ(筆箱)と線引き(定規)って共通語じゃなかったの?(汗)


[DIARY TOP] [499ls TOP] [499ls HOME]